低エネルギーで動くロボットなら、世界のどんな場所でも活躍できる。
黒坂 知世
Tomoyo Kurosaka
中学2年生(2018年当時)
2005年東京都生まれ。西早稲田中学校2年生(2018年当時)。家電の分解癖が高じて、小学校4年生より渋谷のロボット教室LITALICO(リタリコ)へ通うようになる。2015、16、18年には国際的なレゴ・ロボットの大会「WRO(World Robot Olympiad)」のプレゼン・カテゴリーにて全国大会に出場。2018年は「世界の飢餓をロボットで解決する」というテーマにそってチームメンバーとともに、低い電力で動くコオロギを生産・加工するロボット”Bugs Kitchen”を発表した。
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これはレゴ会社が出しているもので、子どもでもロボットが作れるよ!というものなんですけれども。それを開催している教室に小4のころから通っていて、大会があるので、今回その大会に出ました。そのときにテーマとしたのが昆虫食で、昆虫食で世界の食料問題を解決しようとしました。写真はコオロギに餌をやる機械です。コオロギを完全に無人で飼育するロボットの一部を紹介したいと思います。自分に選択権があるほうが人間は依存的にならないと思ったので、私たちも与えるだけではなく、現地の人たちがあくまでも生産主体となるようなロボットを作りたかったんです。
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これは、真ん中の白い網状のものがコオロギの飼育器です。そこにコオロギを飼育して、その下の粉砕場で、コオロギをパウダー状にして、食べる。コオロギって、栄養価が高くて、エサも水も少量でいい、エコな生き物なんですよ。余ったものは、売って資金とすれば、家計の足しにもなる。いまアメリカとか先進国でもパウダー状にしたコオロギを栄養食として食べていて、そのアイデアをちょっとお借りしたものです。これは四角い部分にモーターが付いてるんですけれども、モーターは電力をそんな消費していないんです。途上国では、やっぱり電気が通ってないところも多かったり、それこそエネルギーが足りないので、できるだけ省エネを突き詰めてこんな感じにたどり着きました。できるだけ発展途上国の人が自分でお金を稼ぐ術をデザインしたものになっています。
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これは、コオロギ飼育のための餌パウダーを運ぶ機械です。本当はキャタピラの部品を使おうと思っていたんですけれども、キャタピラ部品だとパラパラパラとふるいみたいになっちゃって落ちちゃうんです。だから、これはビヨンビヨンするゴム、エクササイズに使うようなゴムを100均かな?東急ハンズで買ったものです。中から見えるタイヤっぽいものはキャタピラ用の車輪を使って滑り止めの代わりにして使っています。あと、このガムテープも滑りにくくなっていて、ちゃんと回るようになっています。こういったロボットを使って大会に出場したんですけれども、そのときにやっぱりお金がある高校とかが出ていて、モーターの数とかがすごいんですよ!今回のものは、モーターの数を抑えているので発展途上国でも使えるものです。